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緑茶カテキンでポリープ再発予防 
−がん予防に可能性−
[2008/10/11]

 緑茶成分のカテキンを含む錠剤を飲み続けると大腸ポリープの再発が抑えられることを、岐阜大医学部の清水雅仁助教や森脇久隆教授らが臨床試験で確かめた。名古屋市で28日から開かれる日本癌学会で発表する。

 大腸がんのもとになるポリープの再発予防が緑茶錠剤の臨床試験で実証されたのは初めてという。手軽な緑茶錠剤によるがん予防の可能性をうかがわせる成果といえる。

 臨床試験には、岐阜大病院など岐阜県内の4病院が参加した。大腸ポリープを内視鏡で切除した125人のうち60人に緑茶錠剤3錠(計1・5グラム、6杯分)を毎日飲んでもらい、飲まない65人と、1年後に大腸を内視鏡で検査して、ポリープ再発率を比べた。

 再発率は、緑茶錠剤を飲まなかった人では31%だったのに対し、錠剤を飲み続けた人たちでは15%と明らかに低かった。再発したポリープのサイズも、錠剤を飲んだ人で小さい傾向があった。

 緑茶錠剤を飲んでも、1日に緑茶を飲む量が3杯以下と少ない人の再発率は60%と高かった。毎日飲む緑茶が多いほど、ポリープの再発が抑制されることも裏付けた。




糖尿病なりかけに「緑茶が効果」
−1日7杯で血糖値改善−

[2008/10/04]


 緑茶を1日に7杯分ほど飲むことで、糖尿病になりかかっている人たちの血糖値が改善することが、静岡県立大などの研究でわかった。健康な人で緑茶をよく飲んでいると糖尿病になりにくいという報告はあるが、高血糖の人たちの値が下がることを確認した報告は珍しいという。
血糖値が高めで、糖尿病と診断される手前の「境界型」などに該当する会社員ら60人に協力してもらった。

 緑茶に含まれる渋み成分のカテキンの摂取量を一定にするため、いったんいれたお茶を乾燥させるなどして実験用の粉末を作製。これを毎日、湯に溶かして飲むグループと、飲まないグループに無作為に分け、2カ月後の血糖値を比べた。
 平均的な血糖値の変化を、「Hb(ヘモグロビン)A1c」という指標でみると、緑茶粉末を飲んだ人たちは当初の6.2%が、2カ月後に5.9%に下がった。飲まなかった人たちは変わらなかった。飲まなかった人たちに改めて飲んでもらうと、同じように2カ月間で6.1%から5.9%に下がった。
 一般にHbA1cが6.1%以上だと糖尿病の疑いがあるとされ、6.5%以上だと糖尿病と即断される。逆に患者の血糖値を5.8%未満に維持できれば優れた管理とされる。今回の成果は、糖尿病一歩手前の人が緑茶をたくさん飲むことで、糖尿病にならずに済んだり、発症を遅らせたりできる可能性を示した。
 2グループで体格や摂取エネルギーなどに差はなく、緑茶からのカテキン摂取量が血糖値に影響したらしい。1日分の緑茶粉末は一般的な濃さの緑茶で湯飲み(約100ミリリットル)約5杯分のカテキンを含み、緑茶粉末を飲んだ人では普通に飲んだ緑茶と合わせ1日に約7杯分のカテキンをとっていた。
 研究の中心で、今春に静岡県立大から移った吹野洋子・常磐大教授(公衆栄養学)は「運動などの生活習慣改善とともに、食事の中で積極的に緑茶を取り入れてほしい」といっている。




進行前立腺がんのリスク半分
−1日に緑茶5杯−

[2007/12/19]


緑茶を1日に5杯以上飲む人は、1杯未満の人より、ほかの臓器にも広がる進行性の前立腺がんにかかるリスクが半分になるとの調査結果を、厚生労働省の研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)がまとめた。岩手、秋田、長野、大阪、長崎、沖縄など全国10地域の40〜69歳の男性約5万人を対象に約10年間、追跡調査した。緑茶を飲む量が1日1杯未満の人を基準に、1〜2杯、3〜4杯、5杯以上のグループに分けて前立腺がんになるリスクを比べたところ、進行性の前立腺がんにかかるリスクは、緑茶を5杯以上飲むグループが、1杯未満のグループより52%低かった。研究班によると、緑茶に含まれるカテキンが発がんを抑えるほか、腫瘍(しゅよう)の広がりを妨げたり、がんが転移する際に多く現れるたんぱく質を抑制したりするとの報告があるという。研究班の倉橋典絵研究員は「緑茶を飲むことで進行性前立腺がんの予防効果が期待される」と話す。



脳梗塞リスク激減 
−1日5杯以上飲む人−

[2007/05/05]


脳や心臓など循環器系の病気の死亡リスクは、緑茶を飲む量が多いほど低下。1日に一杯未満の人に比べ、5杯以上飲む人は男性は22%、女性は31%低下した。脳血管障害では男性35%、女性は42%低下。特に脳梗塞はリスクが低くなり、男性は42%、女性は62%低下するとの結果がでた。(栗山進一東北大准教授の研究結果から)



記憶力衰えにくい 
−1日2杯以上飲む人−

[2006/03/02]


緑茶を1日2杯以上飲む人は、週3杯以下の人に比べて認知障害になりにくい傾向にあることが、東北大大学院医学系研究科の調査でわかった。緑茶に含まれるカテキンに、活性酸素の働きを抑えたり、神経細胞が傷つくのを防いだりする働きがあることは動物実験などで確認されているが、人間を対象に効果が裏付けられたには初めて。



商品テスト情報
−PETボトル入緑茶飲料−


容器入りの緑茶飲料は、1985年に缶入飲料として世に登場しましたが、1996年には小型PETボトル(500ml)が解禁となり、手軽な飲み物として広く利用されています。また、最近では健康志向や、新商品の発売などで消費が急激に伸びています。そこで、今回はPETボトル入緑茶飲料について、各種の成分を比較してみることにしました。
さらに、PETボトルはリキャップできるために、飲み残しを放置したり、外出先で持ち歩いたりすることがよくみられますが、これら緑茶飲料は、開栓してからどのくらい日持ちするのか、調べてみました。

テストしたのは・・・
 静岡市内で市販されている、350mlまたは500mlの小型PETボトル入緑茶飲料(以下、PET緑茶)17銘柄です(表1)。

表示あれこれ
・低温抽出
 茶葉の浸出温度が低いことを意味し、今回は11銘柄がこれに該当しました。具体的温度が表示されていない銘柄もありますが、「低温」とは、玉露を淹れる温度である「60℃」以下とするのが妥当と思われます。なお、本テストではそれ以外の銘柄を、「通常抽出茶」と呼ぶことにします。
・テアニン
 緑茶に最も多く含まれているアミノ酸で、緑茶の旨味の主体をなしているといわれています。大脳に働きかけて、リラックスさせる働きもあります。
・ビタミンC
 各種茶の中で緑茶特有のものといってよく、効能としては、抗酸化やガン予防等があります。緑茶飲料には、茶葉由来の他に食品添加物(酸化防止剤)として添加されています。
・茶葉の種類
 明記されているのは9銘柄あり、煎茶、かぶせ茶、てん茶(抹茶)、玉露、釜入り茶のうち1種または複数種が記載されていました。また、3銘柄に産地の記載(いずれも静岡)がありました。
開栓後の取扱いについて
商品の表示には、「すぐにお飲み下さい」(11銘柄)、「冷蔵庫に入れ、早めにお飲み下さい」(2銘柄)などと記載されていました。

遊離アミノ酸
 緑茶に含まれる主なアミノ酸は、テアニン、グルタミン酸、アルギニン、アスパラギン酸、セリン、グルタミンであり、この6種で全アミノ酸量の90%前後を占めています。表2に、各遊離アミノ酸の含有量の平均値及び標準偏差(値のばらつき)を示しました。低温抽出茶の方が、アルギニンを除き平均値は高くなっているものの、銘柄によってばらつきがみられることがわかりました。

カテキン類
カテキン類は通称、茶のタンニンと呼ばれ、緑茶に渋味を与えています。緑茶のカテキン類は、エピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガレート(Ecg)、エピガロカテキンガレート(EGCg)の4種が主要とされ、本テストでは、この他にカテキン(C)を加えた5種の含有量を調べました。なお、渋味の程度は遊離型のものは弱く、エステル型(ガレート)の方が強烈です。カテキン類の生理作用については、近年盛んに研究されており、抗酸化作用、抗菌作用、抗ガン作用、消臭作用等、さまざまな効能が確認されています。
表3に、カテキン類の含有量を示しました。低温抽出茶は通常抽出茶に比べ、エステル型カテキン(EGCg及びEcg)の含有量が少なく、渋味の強い成分が抑えられている傾向にありました。

カフェイン及びビタミンC
表4に、カフェイン及びビタミンCの含有量を示しました。カフェインについては、通常抽出茶と低温抽出茶との間に差はみられませんでした。また、ビタミンCについては、平均値で低温抽出茶の方が若干高いものの、銘柄間でばらつきがみられました。これは、酸化防止剤として添加された量等にも影響しているものと思われます。

家庭で飲む一杯の緑茶と比べてみたら
 家庭では、茶葉を急須に入れ煎じて飲む緑茶が一般的ですが、これらの緑茶の旨味成分やカテキン類等の含有量は、どの程度なのでしょうか。ここでは、1,000円/100gの上級煎茶を用い、表5に示す条件で浸出した煎茶浸出液の結果を表6に示しました。
 表6から、煎茶浸出液においては、遊離アミノ酸及びビタミンCが2煎目までにそのほとんどが溶出してしまうのに対し、カテキン類及びカフェインは3煎目においてもまだかなりの量が残存していることがわかります。また、このことから3煎目は1煎目に比べると、苦渋味がかなり強くなっていると思われます。さらに、煎茶浸出液の方がPET緑茶に比べ、総アミノ酸量(8種の遊離アミノ酸の合計値)は2.0〜6.1倍、総カテキン量(5種のカテキン類の合計値)は4.4〜7.4倍、カフェイン量は1.9〜3.2倍多く含まれていました。ビタミンCのみPET緑茶の方が1.2〜5.2倍多く含まれていましたが、これは茶葉由来の他に添加されていることによるものです。

開栓後の保存性は
 小型PETボトルは、その手軽さから、そのまま口をつけて飲んだり(口飲み)、持ち歩いたりすることがよく見られます。この場合、中身の飲料は開栓してからどのくらい保存がきくのでしょうか。ここでは、当所職員に半量口飲みしてもらったPET緑茶を、5℃、20℃及び30℃の3つの温度に保存して、飲料の品質の変化を調べました。品質変化の指標としては、一般生菌数、濁りの有無及び褐色度としました。
 図1は、一般生菌数の変化を示したものです。3つの温度のうち30℃においては、1日後には103個/ml に、3日後には107個/ml以上に、急速に菌が増加しました。この菌数の増加は、開栓直後に菌が全く検出されていないことから、主に飲用中に移行した口内細菌が増殖したものと考えられます。
 また、カビ発生の目安となる、濁りについては、30℃で3日後に発生しました。さらに、カテキン類の酸化の度合いである、褐色度は、30℃における変化が著しく、緑茶の水色の褐変が進んでいると考えられました。これらの結果から、気温の高い夏季に、飲み残しを常温に1日以上放置した場合には、品質保持上、好ましくない状態にある可能性が考えられます。開栓後に飲み残しを保存する場合は、冷蔵庫に入れ、できるだけ早く飲みきる方がよいと思われます。

まとめ
1 今回の調査では、低温抽出茶の特徴として、渋味が抑えられている傾向はありましたが、旨味成分の含有量については各商品にばらつきがみられました。人によって緑茶に対する嗜好も異なりますので、「低温抽出」という言葉だけにとらわれず、価格や表示を参考に、自分の好みに合ったものを選ぶようにしましょう。
2 緑茶の旨味成分やカテキン類を摂取したい場合には、急須で淹れる緑茶が一番です。また、経済性や廃棄物のことも考え合わせると、小型PETボトルの緑茶は、できるだけ携帯用として利用するなどの使い分けが望ましいと思われます。
3 PET緑茶は夏季に飲用する機会が多いので、開栓後はすぐに飲みきるのが理想です。飲み残しが出た場合には、冷蔵庫に保存しできるだけ早く飲むようにしましょう。
 (静岡県環境衛生科学研究所)






緑茶の胃がん予防
“女性限定”で効果

[2004/08/]


 女性は緑茶をよく飲む人ほど胃がんになる危険性が下がることが、約7万人を対象にした厚生労働省研究班(班長・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の大規模な疫学研究で分かった。ただ、熱い飲料が食道のがんや炎症の原因になることも分かっており研究班は「緑茶を飲むときは熱いままでなく、少し冷まして」と勧めている。
 緑茶の胃がん予防効果をめぐり、男女全体では危険性を減らす効果はないとする疫学研究が相次ぎ、論争になっていた。津金部長は「今回は男女別にがんの部位まで調べた。女性に限れば多く飲むことで、予防の一助けになる可能性がある」と話している。
 研究班は約7万3千人の男女を7〜12年間追跡し生活習慣とがんとの関連を調べた。その結果、女性で緑茶を1日5杯以上飲む人は、1杯未満の女性に比べ胃がんになる危険性が33%低かった。男性では効果は認められなかった。男性は喫煙者が多い事などが影響しているらしい。
 女性のがんの部位を食道に近い胃の上から3分に1と、下から3分の2に分けて分析すると、上部では予防効果はなかったが、下部では5杯以上飲む人のがんの危険性が1杯未満の人の51%にまで低下していた。
 



高濃度カテキン 
[2003/05/17〜19]


第57回日本栄養・食糧学会大会(2003年5/17〜19 福岡国際会議場)における「高濃度茶カテキン」についての発表をご紹介いたします。
(第57回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集より)
■茶カテキンの抗肥満作用とエネルギー消費促進作用
鬼澤孝司、山口達之、水野智仁、渡邊浩幸、長谷正、村瀬孝利、時光一郎
(花王株式会社 生物科学研究所)

【目的】 伝統的な嗜好飲料である緑茶に含まれるカテキンは、血中総コレステロールの低下作用、肝臓脂質の蓄積抑制作用など様々な生理作用を有することが知られている。最近、我々はヒトや動物において茶カテキンが肥満の予防に有効であることを報告した。今回、茶カテキンの抗肥満作用機構の解明を目的とし、高脂肪・高ショ糖食で肥満を生じるC57BL/6Jマウスを用い、茶カテキン摂取がエネルギー代謝および食餌性脂質の酸化分解に与える影響について検討を行った。

【方法】
(実験1) C57BL/6Jマウスに茶カテキン0.22%を含む、脂質30%、ショ糖13%の高脂肪・高ショ糖食を与え21週間飼育した。経時的に呼気分析を行い酸素消費量、二酸化炭素排泄量、エネルギー消費量を測定した。
(実験2) C57BL/6Jマウスに茶カテキン0.45%を含む、高脂肪・高ショ糖食を与え飼育後、[1-13C] -トリパルミチン含む5%脂質乳剤を経口投与した。その後呼気中に排泄される二酸化炭素中の13C比及び体脂肪中に蓄積される13C比の動態を解析した。

【結果】
(実験1) 茶カテキンは抗肥満効果を有することが確認された。また、茶カテキン食群では酸素消費量及びエネルギー消費量が有意に増加し呼吸商が低下した。
(実験2) 13C脂質乳剤投与後、茶カテキン食群で呼気中に排泄される二酸化炭素中の13C存在率は有意に増加し、体脂肪中の13C蓄積率は有意に低値を示した。

【考察】 エネルギー消費量の増加、呼吸商の低下から、脂質由来のエネルギー消費量が亢進している可能性が示唆された。また、実験2の結果から、カテキンの摂取は、食餌性の脂質の酸化分解を亢進させ、体脂肪への蓄積抑制作用を有する可能性が示唆された。以上の結果から、茶カテキンの抗肥満効果のメカニズムとしてエネルギー消費の亢進、脂質代謝の亢進が関わっている可能性が示唆された。

ヒトにおけるカテキン類長期摂取による体脂肪への影響
土田 隆 1),板倉弘重 2),中村治雄 3)
1)磯子中央・脳神経外科病院、2)茨城キリスト教大・生科、3)三越厚生事業団

【目的】 近年、緑茶抽出物による脂質代謝への影響が報告されている。本検討では普段の生活の中でカテキン類を長期摂取することによる男性及び女性被験者の体脂肪への影響を検討した。

【方法】 被験物質の摂取は、340mlの茶系飲料形態で行い、コントロール群(茶カテキン類量126.5mg/d)及びカテキン群(茶カテキン類量587.5mg/d)の2群で試験を行った。被験者は、男性43名(平均BMI 26.5kg/m2、平均年齢42.1歳)、閉経後の女性37名(平均BMI 25.9kg/m2、平均年齢54.8歳)を対象とした。2週間の観察期間後、無作為抽出により各施設毎、男女毎に被験者を2群に分け(コントロール群男性n=23・女性n=18、カテキン群男性n=20・女性n=19)、12週間のサンプル摂取期間と12週間の回復期間、合計26週間のダブルブラインド試験を行った。試験飲料は1日1本摂取し、全試験期間中の摂取カロリー量及び脂質量の制限は行わず、普段の食事量及び運動量を可能な限り一定に維持するように指導した。また全試験期間中はエネルギー吸収に影響するようなサプリメント食品や脂質代謝に影響を及ぼす医薬品の摂取を制限した。4週毎に身体計測及び採血と0,12,24週目に腹部CTスキャン撮影を実施した。

【結果 試験開始前後における摂取カロリー量の変化は両群とも認められず、また群間有意差は認められなかった。この様な食事状況下において、カテキン群の体重、BMI、ヒップ、体脂肪量、全脂肪面積、内蔵脂肪面積及び皮下脂肪面積はコントロール群と比較して有意に減少した。また、回復期間後の測定において、カテキン類は摂取中断によるリバウンド効果は認められなかった。一方、循環器関連項目や血中成分には大きな変化は認められなかった。

【結語】 男性と女性を対象とした被験者によるカテキン類の長期摂取試験の結果、体脂肪低減作用が認められ、カテキン類は生活習慣病の予防や改善に役立つと考えられる。



緑茶で骨粗鬆症予防 [2002/04/09]


 緑茶の成分に、骨がもろくなる骨粗鬆症の予防効果があることを、中部大の永井和夫教授らが突き止めた。この物質は、お茶の渋み成分であるカテキンの主成分、エピガロカテキンガレート(EGCG)。

 骨粗鬆症は、骨を溶かして新陳代謝を促す破骨細胞が働き過ぎて起こるとされる。永井教授らは、破骨細胞にエピガロカテキンガレート(EGCG)を混ぜ、細胞の壊れ方を見た。

 その結果、通常の緑茶一杯に含まれる約四十分の一という微量でも、破骨細胞が六割も減少。多く混ぜるほど破骨細胞の壊れる度合いが強いことを、マウスを使った実験で確認した。

 EGCGは、破骨細胞の周辺では、細胞を攻撃する活性酸素の産生を促すので、破骨細胞の破懐が進むらしい。カテキンには、抗菌作用や、がん予防効果があることは知られていた。




緑茶は皮膚ガンを防ぐ [2000/10/27]


 グリーンティー(緑茶、日本茶)を1日に4杯以上飲むと、皮膚ガンを予防する効果がある−−。米国の研究者が、これまでに発表された文献をまとめ、雑誌「米皮膚学会誌」(Archives of Dermatology)最近号で報告した。

 報告したのは、ケース・ウエスタン・リザーブ大学のサントシュ・カティヤー氏。グリーンティーには抗酸化物質(antioxidant)が豊富に含まれるため、皮膚ガンを予防する働きを持つことが、マウスを用いた実験で明らかにされている。人間に対しても同様の働きを持つと考えられている。

 また、グリーンティーには、「エピガロカテキン・ギャレイト」(epigallocatechin gallate=EGCG)と呼ばれるポリフェノールの一種が含まれていて、これが腫瘍細胞を殺すとする研究発表もある。ガン化した細胞に酸素や栄養分を送り込む血管の形成を、ポリフェノールが阻害するからだ。

 
カティヤー氏は、「これまでに出された疫学的研究と動物実験の結果を総合してみると、1日にグリーンティーを4杯から5杯飲めば、皮膚ガンの予防に役立つと言える。私自身、グリーンティーを1日少なくとも2杯飲んでいるが、これでも予防になると思っている。しかし期待できるのはあくまでも予防効果であり、治療効果ではない」と述べている。

 
グリーンティーは、紅茶と同じツバキ科の植物から作られるお茶だが、発酵させて作る紅茶と違い、葉やツボミを収穫した直後にスチーム乾燥させる。そのため大量のポリフェノールがそのまま残っている。

 
マウスに紫外線を当てる実験では、グリーンティーを与えておくか、皮膚にEGCGを塗布しておくと、赤く腫れたり水脹れになるのを防ぎ、初期の皮膚ガンの特徴である細胞分裂が抑えられたという。最近では、人間の皮膚を直接太陽にさらす実験も行われている。EGCGを塗っておくと、炎症を防ぎ、ガン化のマーカーとなる白血球数の増加が抑えられたとする報告もある。




ペット入り飲料は
急須利用より低い
 
[2002/06/]


 ペットボトル入りの緑茶飲料と急須でいれた上級煎茶の成分を比較すると、煎茶に含まれるうまみ成分の量がペット飲料の平均四倍強あるなど多くの項目で濃度が高い。静岡県環境衛生科学研究所は緑茶の商品テストを行い、その結果を公表した。

 テストはペット入り緑茶飲料十七種類と百グラム当たり千円の上級煎茶を使い成分を調べた。それによると、うまみ成分であるテアニンなどの遊離アミノ酸は煎茶の方にペット飲料の2.0〜6.1倍、平均で4.1倍含まれていた。抗酸化や抗菌作用があるとされるカテキン類は平均で5.5倍、カフェインは同2.5倍となるなど、多くの成分で煎茶の数値がペット飲料を上回った。

 同研究所では「ペット入り緑茶は簡便性や携帯性などで優れており消費者に好まれるが、急須で入れる緑茶の良さも再認識された」としている。